工場閉鎖・縮小時にやるべき設備整理チェックリスト|損をしない進め方とは

執筆者 | 2月 26, 2026 | ブログ

工場閉鎖 チェックリスト

工場の閉鎖や事業縮小を検討する際、最も悩ましいのが「設備の扱い」です。

  • 何から手をつければいいのか分からない
  • 処分費がどれくらいかかるのか不安
  • 売れる機械があるのか分からない
  • できるだけ損をしたくない

このような声は非常に多く聞かれます。工場閉鎖や縮小は、経営にとって大きな転換点です。だからこそ、設備整理を感覚で進めるのではなく、順序立てて進めることが重要です。本記事では、損をしないための設備整理チェックリストを解説します。

なぜ設備整理が重要なのか?

工場閉鎖・縮小時の設備整理は、単なる「片付け」ではありません。設備の扱い次第で、

  • 処分費が数百万円変わる
  • 資金繰りが改善する
  • 固定資産税が削減できる
  • 次の事業への投資資金が生まれる

といった差が生まれます。つまり設備整理は、コストではなく経営判断なのです。

設備整理チェックリスト【全体像】

まずは全体像を確認しましょう。

  1. 保有設備の洗い出し
  2. 稼働状況の分類
  3. 帳簿価額の確認
  4. 市場価値の確認
  5. 処分費用の把握
  6. スケジュール設定
  7. 解体前の最終確認

この順番で進めることが重要です。

① 保有設備をすべて洗い出す

まず最初にやるべきことは、設備の棚卸しです。

  • プレス機
  • 旋盤
  • マシニングセンタ
  • 板金機械
  • コンプレッサー
  • フォークリフト

主要設備だけでなく、付帯設備も含めてリスト化します。この段階で重要なのは、「使っていない設備」も含めることです。

② 稼働状況で分類する

設備は次の3つに分類します。

A:今も使用している設備

B:ほぼ使用していない設備

C:完全に停止している設備

閉鎖や縮小の場合、BとCが整理対象になります。特にCは、放置すると価値が下がり続けます。

③ 帳簿価額・固定資産の確認

設備の帳簿価額を確認します。

  • 減価償却が終わっているか
  • 固定資産税が発生しているか
  • リース残債はあるか

ここを整理することで、「保有し続けるコスト」が見えてきます。

④ 市場価値を確認する

ここが最も重要です。国内では需要がなくても、海外では評価されるケースがあります。特に以下は売却可能性が高い設備です。

  • プレス機
  • NC旋盤
  • フライス盤
  • 射出成形機
  • 板金機械

年式が古くても、海外需要がある場合があります。

⑤ 処分費用を把握する

設備を解体・撤去する場合、費用がかかります。

  • 解体費
  • 搬出費
  • 産廃処理費
  • 床補修費

大型設備の場合、数十万円〜数百万円になることもあります。売却できる設備と処分が必要な設備を分けることで、トータルコストは大きく変わります。

⑥ スケジュールを逆算する

閉鎖や縮小には期限があります。

  • 退去期限
  • 土地返却期限
  • 契約終了日

設備売却には時間がかかる場合があります。そのため、最低でも3〜6か月前から動くのが理想です。

⑦ 解体前に必ず査定を取る

これが最も重要なポイントです。解体してしまうと、機械としての価値は消えます。スクラップ価格になってしまう可能性があります。解体前に査定を取ることで、

  • 売却可能か
  • いくらになるか
  • 撤去費用込みでプラスになるか

が分かります。

工場縮小でも同じことが言える

閉鎖だけでなく、縮小の場合も同様です。

  • 生産ライン削減
  • 設備更新
  • 外注化

このタイミングは、遊休設備が発生しやすい時期です。使わない設備を持ち続けると、

  • 固定資産税
  • スペースコスト
  • 老朽化リスク

が発生します。

設備整理は「守り」ではなく「攻め」

工場閉鎖や縮小は、ネガティブに捉えられがちです。しかし設備整理を適切に行えば、

  • 現金化
  • 税負担削減
  • 資産効率改善

につながります。これは経営改善の一環です。

まとめ

工場閉鎖・縮小時の設備整理は、次の順番で進めましょう。

  1. 設備の棚卸し
  2. 稼働状況の分類
  3. 帳簿価額確認
  4. 市場価値確認
  5. 処分費把握
  6. スケジュール設定
  7. 解体前に査定

このチェックリストを踏むことで、損失を最小限に抑えられます。設備整理は単なる片付けではなく、経営判断です。