使っていない機械は固定資産税の無駄?遊休設備が会社の利益を圧迫する理由

執筆者 | 2月 26, 2026 | ブログ

機械 固定資産税

工場の片隅に、何年も動いていない機械はありませんか?「いつか使うかもしれない」、「処分するのもお金がかかる」、「もう減価償却も終わっているし問題ない」このような理由で、使っていない機械をそのまま保有している企業は少なくありません。

しかし実は、動いていない機械でも会社の利益を静かに圧迫している可能性があります。本記事では、遊休設備と固定資産税の関係、実際にどれくらい税金がかかるのか、そして経営判断としての最適な選択肢について解説します。

遊休設備とは何か?

遊休設備とは、現在は使用していないが保有している設備のことを指します。

  • 設備更新で入れ替えた旧機械
  • 生産縮小により不要になった設備
  • 故障して止めている機械
  • 予備として残している設備

こうした機械は、会計上は資産として残っているケースがほとんどです。

機械にも固定資産税はかかる

事業用の機械設備は「償却資産」として固定資産税の対象になります。重要なのはここです。

動いているかどうかは関係ありません。

保有している限り、課税対象になる可能性があります。固定資産税(償却資産)の税率は、原則として 1.4% です。

実際いくらかかるのか?具体例で解説

では、実際にどのくらい税金がかかるのでしょうか。

例1:帳簿価額500万円のプレス機

固定資産税は原則1.4%なので、

500万円 × 1.4% = 7万円/年

動かしていなくても、毎年約7万円が発生します。5年間放置すれば、

7万円 × 5年 = 35万円

何も生まない機械に35万円支払うことになります。

例2:帳簿価額1,000万円の大型設備

1,000万円 × 1.4% = 14万円/年

10年間保有すると、

14万円 × 10年 = 140万円

これは無視できない金額です。

例3:複数台ある場合

例えば、

  • プレス機 800万円
  • 旋盤 400万円
  • フライス盤 300万円

合計1,500万円の場合、

1,500万円 × 1.4% = 21万円/年

10年で210万円になります。これが“見えない固定費”です。

減価償却が終わってもゼロにはならない

「もう減価償却は終わっているから問題ない」と思われがちですが、税務上の評価額が残っている限り課税対象になることがあります。また、税金以外にも以下のコストがあります。

  • 保管スペース
  • 管理人件費
  • 清掃や安全対策
  • 老朽化による事故リスク

つまり、税金+間接コストで考えると負担はさらに大きくなります。

遊休設備が利益を圧迫する3つの理由

1. 保管スペースが収益を生まない

工場スペースは本来、利益を生むための場所です。遊休設備が占有していると、

  • 新規設備を入れられない
  • 生産効率が下がる
  • 外部倉庫費用が発生する

という機会損失が発生します。

2. 放置すると価値が下がる

鉄は錆び、電装部品は劣化します。5年後、10年後には

  • 通電不可
  • 制御系故障
  • 輸出不可状態

になり、価値が大きく下がる可能性があります。

3. 経営判断の先送りが続く

「まだ使えるかもしれない」という心理が、資産効率を悪化させます。経営視点では、使わない資産を持ち続けること=資本効率の低下です。

実は売れる可能性がある

ここで重要なのは、国内で使わない=価値ゼロではないという点です。海外市場では、日本製中古機械の需要があります。特に、

  • プレス機
  • 旋盤
  • マシニングセンタ
  • ベンダー

などは、年式が古くても需要があるケースがあります。

売却という選択肢は「経営改善」

遊休設備を売却すれば、

  • 固定資産税の削減
  • スペースの有効活用
  • 現金化による資金効率改善

が可能です。これは単なる処分ではなく、資産の最適化です。

まとめ

使っていない機械は、

  • 固定資産税(1.4%)が毎年発生
  • 放置すると価値が下がる
  • 保管コストがかかる
  • スペースが機会損失になる

例えば1,000万円分の遊休設備なら、10年で140万円以上の税負担になります。遊休設備は「持っているだけで安心」な資産ではありません。一度、市場価値を確認することが経営効率改善の第一歩です。