金属加工業のWEB広告

執筆者 | 12月 22, 2023 | ブログ

広告

スマホでPCで、私たちは毎日どれだけの数のWEB広告を目にしているのでしょうか。数え切れないほど、そして、まったく意図しないタイミングで広告を目にする時代です。追いかけられるように、ありとあらゆる形の広告というものに遭遇している毎日だということは、否定できないと思います。従って、良い面も悪い面も全て含めて、あらゆる業界で、WEB広告の存在は無視できません。

SNSの普及拡大により、広告業界でパラダイムシフトが起こり、広告を制することは各社の営業活動に想像以上の効果をもたらすことがあります。金属加工業はニーズが非常に限られた領域と言えます。だからこそ、特定の顧客に向けた広告戦略、アプローチが成果に結びつきます。金属加工業ではいまどのような広告が用いられ、どんな成功事例があるのか、まとめていきたいと思います。

金属加工業の広告ターゲティング

金属加工業の広告はBtoB市場が対象となります。企業が提供できる製品やサービスを示すのはもちろん、技術力や品質の高さを訴求することで顧客を惹きつける施策が実現します。BtoBビジネスは、BtoCに比べて、見込み客となり得る母数が小さいことが特徴に挙げられます。つまり、不特定多数の個人ユーザーをターゲットに設定するBtoCと比較すると、ターゲットの明確化が容易だと言えます。

ターゲットを明確に定義しやすいことで、大きなメリットが二つあります。

  • ターゲットごと施策の精度が向上する
  • 顧客のニーズが具体的に把握しやすい 

だからこそ、BtoBではターゲティングがより重要な役割を担います。そして、ターゲティングが明確で、これに注力した場合、運用成果にも直結するため広告施策において欠かせない要素と捉えることができます。

広告戦略を立て、実際に媒体広告を配信したり運用するとなると、ターゲット市場の理解が重要になります。製品もしくはサービスが、どういった顧客(ここでは業界、企業、エンドユーザーも含みます)に対してどんな利益をもたらすかを定義し、そのニーズや、最も響く訴求内容は何なのか突き止めていくことが成果に直結します。ターゲット市場を把握し、特定の課題に対し、解決策を提示するような広告内容もその一例です。

WEB広告の種類

WEB広告は、入口広告と言われるバナー広告や、ランディングページ、記事型広告、動画広告など、非常にさまざまな種類があります。その広告が掲載される媒体も増えており、代表的なものはGoogle広告やYahoo!広告、SNS広告などがあります。

Google広告には、Google検索連動型広告や、Googleディスプレイネットワーク(GDN)といったキャンペーンタイプがあり、目的に応じて選べます。いずれも、ターゲティング精度が高いのが特長です。Yahoo!広告では、Google同様の「検索広告」はもちろん、Yahoo!ニュースなどに掲載できる「ディスプレイ広告」もあります。Yahoo!媒体への広告掲載となると、「Yahoo!への掲載=信頼性が高い」といったイメージ向上につながりやすいメリットも挙げられます。

細かく設定したペルソナの有効活用が可能なのが特徴です。さらに近年はユーザー数の爆発的な増加により躍進しているLINE広告やX(Twitter)広告といったSNS広告の活用も急増しています。

中小企業の広告配信

WEB広告による集客・販売促進は、今の時代にあって中小企業でも欠かせない重要な手法になっています。むしろ中小の規模だからこそ、WEB広告を積極的に活用して商品認知を進めて、一気に売上を拡大するチャンスもあるため、とても効率的な施策とも言えます。しかし、先ほど挙げたように様々な種類の広告があり、目的や業種との相性、運用代行等々の条件により費用対効果は大きく変わってきます。

広告代理店を経由する際も、中小企業の広告運用に強い代理店とそうでないところがあるのも事実なので、見極めも重要です。中小企業がWEB広告を用い、集客や販売促進を行う場合に、「そこまで広告費に予算を当てるべきなのか」「実際、予算が確保できない」という懸念が出てくることもあるでしょう。また、広告配信できたとしても、少額しか掲載できなかったというような、といった失敗や課題もあると思います。

もちろん、広告代理店に入ってもらう予算がない、予算によって掲載できる媒体が決まってしまうなど、困難を抱えるケースもあります。予算を使っただけ無駄だったというような最悪の結論に陥らないためにも、WEB広告を活用したテストマーケティングは大変有効です。

WEB広告の特徴はターゲティングの精度が高く、即効性が高いこと。たとえ、テストマーケによって成果が出なくても、自社の商品やサービス、あるいはWEBサイトの弱点を発見するきっかけにもなります。中小企業がWEB広告の領域に積極的に取り組むべき本質的メリットはここにあります。

広告事例と課題

実際に金属加工業ではどのような広告の種類を使用しているのでしょうか。新規顧客開拓を目的とした広告キャンペーンの例を二つ挙げます。

例えば、自社の強みである機能性の高い設備や、SDGsの考え方にかなう材料の採用など独自のテーマを、公式サイトでブログ記事として発信、それらをSNSやメルマガで発信する方法が一つ。このほかに、自社製品のUSPを主軸にしたキャンペーンもあります。製品テストの映像や、客観的な数値データを題材とした動画広告を制作し、Youtubeでの配信と、それに連動する形で公式サイト上でも展開する方法。競合他社の製品との違いを視覚的に訴求します。どういった形をとるにしろ、提供する製品やサービスにとってコアターゲットになる市場のニーズや課題を深く認識することが重要です。

マーケットリサーチによる深い理解は必須で、市場分析から、広告内容に反映し、またどのチャネルで広告を打っていくのか判断していく必要があります。また、企業価値、製品価値を顧客に対ししっかりとアピールできなければ成果にはつながりません。金属加工業では、特殊な技術や独自の製品などを明確に伝わりやすい表現で訴求することが鍵になります。広告のリーチと影響力を最大化するプラットフォームを選択し、響かせたい人に届ける施策を練りますが、その受け皿となる自社HPやランディングページを作り込んでおくことも非常に重要です。

製品性能、顧客対応、問題解決など、多角的な視点で自社の製品やサービスに改めてフォーカスしてみましょう。そこから明確なメッセージを生み出し、適切なターゲティングを行えるヒントが明らかになると思います。

終わりに

今回の記事は、金属加工業、とくに中小企業でのWEB広告の使用についてまとめました。広告業界では、媒体の多様化や、効果検証および制作におけるAIの導入など、目まぐるしい変化が起きています。

広告キャンペーンの種類は様々です。メリットや課題を洗い出しながら、自社の製品やサービスの価値を最大限のパフォーマンスで未来の顧客に届けることができる施策を練ることが成功の鍵になります。また配信して終わりではなく、日々改善することのできる領域であるため、テストマーケティングを含めて活用し、仮説検証により成果につなげていけるなど、WEB広告は大きな可能性を持っています。